ビールとおつまみのセット販売は軽減税率の適用対象?

ビールとおつまみのセット販売は軽減税率の対象なの?

国税庁は以下のように回答しています。

ビールと惣菜を単品で販売するほか、セットで購入した方に一括で値引きして販売し ていますが、「一体資産」に該当しますか。 また、値引額はどのような取扱いになりますか。

【答】
「一体資産」とは、食品と食品以外の資産があらかじめ一の資産を形成し、又は構成しているもの(一の資産に係る価格のみが提示されているものに限ります。 )をいいます。

ご質問のように、ビールと惣菜をそれぞれ別々の商品として販売している場合に、これらの商品を組み合わせて、一括で値引きを行って販売するときは、あらかじめ一の資産を形成 し、又は構成しているものではないことから、「一体資産」に該当しません (改正法附則34①、 改正令附則2、軽減通達4) 。

なお、一括して値引きを行った場合のそれぞれの値引き後の対価の額は、それぞれの資産の値引き前の対価の額等によりあん分するなど合理的に算出することとなります(軽減通 達15)。

また、惣菜(食品)の販売は「飲食料品の譲渡」に該当し、軽減税率の適用対象となりますが、酒税法に規定する酒類であるビールの販売は、軽減税率の適用対象となりません(問 11(お酒の販売)参照) 。

まず、一体資産というのは、食玩のように一つの商品として分けることができないものを指しており、もともと単独で販売されている商品を組み合わせたセット販売は一体資産の定義には入らないとのことです。

したがって、ビールとおつまみのセット商品は、一体資産の計算方法は使えません。

では、軽減税率の対象外かというとそうでもなく、軽減税率の対象となるおつまみ部分からその価格の割合を算出してセット値引き金額を按分するということのようです。

例えば、税抜き価格で、ビール200円、おつまみ300円の品をセットで販売すると400円になるとします。この場合、値引き金額は100円となります。
セット価格の400円を按分するとビールは160円、おつまみは240円での販売価格となります。
それぞれの税率で計算すると、消費税込みでビールは176円、おつまみは259円となり、合計金額は435円となります。

なかなかの複雑な計算ですね。

問題は、これをレジで対応できるかということかもしれません。

上記の例では、合計金額に対する消費税額は35円となり、全体でみれば消費税は8.75%です。でも、税率8.75%と記載することはできません。

軽減税率のレシートでは軽減税率の税率別の※印を商品明細に付け加えること、税率別の消費税金額を記載することが義務づけられています。

セット商品は内訳を記載しないと、軽減税率の対象なのか対象外なのかが明示できなくなってしまいます。

これがレジで対応できるかというと、かなり難しいといえます。

つまるところ、今までのような税率が異なる商品のセット商品は事実上、一つの商品マスタでは扱えないということに等しいといえるでしょう。

セット販売は、値引き処理による対応しかできないと思ったほうがよさそうです。

しかも、一括値引きの消費税の按分に対応しているレジも、機種が限られることはメーカーへの聞き取り調査ですでに筆者も確認しています。

かねてより、単品管理している基幹系システムでも一括値引きの按分処理とその端数処理は、システムベンダーの頭を悩ませてきた問題ですが、今回の軽減税率ではさらに複雑な実装を求められることは間違いないでしょう。

とても軽減税率の施行に日本全国のシステム改修が全て間に合うとは思えませんが・・・・。